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この模型実験(1/10 津山音楽ホール)では同期加算を20回行っています。サンプリングレートは当時の上限である48000(画面左下に表示されています)を使用して2ch測定を行っています。測定時間0.683は実社会では10倍して6.83秒です。マイクは1/10の2chのダミーマヘッドマイクロフォン。測定ダイアグラムはシステムテスト時(コンサートホールの測定1)と同じです。
測定ダイアグラム
コンサートホールは座席が多く、ステージも広く音源もさまざまで、測定の組み合わせがいろいろあります。客席の状態も、人が吸音するため、空席、満席では、条件が大きく異なります。このシステムは手際よく、短い時間で測定できるように、工夫がしてあります。測定条件や、日時や設定なども自動的に記録させていまうす。
測定位置No.5の測定を行います。図のようにステージ直前の客席から見て一つ右側です。 これはインパルス応答の初期画面です。まずRAで、インパルス応答を開きます。すでに測定してあるデータですから、読み込みを指定してCASE-2a のNO5 を選択してRAに読み込んでみます。
RAに読み込んでみました。こではインパルス応答をWAVEファイルに出力するためです。一番下の測定条件のの場所の表示は、1998年2月20日 13時58分 サンプリングレートは48000Hz、測定時間は0.683秒、20回の同期加算を行い16ビットの2CHの測定を行ったことが表示されています。
バイナリーのインパルス応答を指定して、アウトプットのボタンを押し、ファイル名はここではS002.wav
とファイル名をつけて出力しています。
データファイル: hall2.wav (128KB)
上記ファイルはインパルス応答です。WAVEファイルですから、音を聞くこともできます。RAで読み込みでWAVEファイルを指定してRAに取り込むことができます。そうすれば同じように分析を行うことができます。
SAに読み込みます。
インパルス応答の計算条件です。1オクターブ分析を行い。周波数領域は、1/10模型ですからここでは16~2000Hzを指定しています。
SAでの分析結果です。
500Hzのインパルス応答です。こちらも時間軸にズームして、残響時間Tsub60を比較するため(下の数値テーブル)を反転させています。
500HzのTSUB60 残響を分析しています。1.7秒の残響時間です。
2000Hzのインパルス応答です。
浮雲のない見取り図。IACCの数値が書き込まれています。IACCは相互相関関数で、ホールの音質をあらわす重要なパラメーターです。
IACC この値が低いほど音質がいいです。
2000HzのIACCの図では時間軸にズームして、IACCを比較する2000Hz(下の数値テーブル)を反転させています。これは満席列柱有り、浮雲無しのシミュレーションで、IACCは 0.48です。一般に音響的に難しい位置と言われています。ステージに近すぎるため、直接音が強すぎるのです。
June 2003 by Masatsugu Sakurai