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クルマの音がいい音に聞こえる人、マニアは「ノート」というそうです。積分時間2秒の分析は音楽として扱っています。マニアのエキゾーストノートの分析です。
上の写真のように録音した WAVE ファイルはこちらです。
ferrari1.wav (44.1kHz / Stereo / 15sec / 2.52MB)
上記のリンク部分をマウスの右ボタンでクリックして、メニューから「対象をファイルに保存」を選択してご自分のパソコンに保存すれば、この記事とまったく同じ分析を行なうことができます。RAの「ランニングACF」画面から「読込」>「WAVEファイル」でファイルを指定してください。すると次のような画面になります。
計測時間=15秒間、積分区間=0.2秒でランニングACF測定。0.2秒で、計算しているのは、リアルタイム測定時のコンピューターの計算負荷の低減のためです。後でSAのレベルで2秒で再計算することを考えています。またこの測定画面の上の方のグラフはACFの3次元グラフです。自己相関関数の時間経過を表しています。アイドリング時のものでほぼ一定です。下のほうのグラフは音圧レベルの時間変化です。入力レベルを歪まないレベルで、できるだけ大きくして測定しています。
SAでの分析にあたっての計算条件のダイアグラム。積分時間2秒、ランニングステップ0.1秒で再計算します。
SAで計算終了
Φ(0) 音量、徐々に右上がりではあるが、細かく拡大しているだけで、縦軸は1.8dB。ほんとうにすこし音量が右上がりだけで人間の耳では一定に聞こえる。ほぼ一定といっていいでしょう。
τe 8msec -6msec 響きの少ない排気音です。
τ1 この場合は代表周波数は2.8msec 約357Hzです。これは排気音の音の高さです。τ2、τ3を読みとります。
φ1 0.11 は弱いピッチです。φ2、φ3も読み取ります。
FERRARI V8 のアイドリング時のACF波形です。32msecの一番高いτ1のピークはこの排気音の基本周波数を表わしています。この場合は、エンジンシリンダー内の爆発間隔を表すものです。1000/32=31.25Hzの排気音として出力されています。
以上をまとめると、積分時間はその時間の平均を計算するのと同じですから、FERRARIの排気音は連続する2秒の平均として0.1秒ずつずらしながら分析を続けた場合、測定中ずっと、この音響信号を聞いていることになります。
積分時間2秒で、ランニングステップ0.1秒というランニングACF分析では排気音を音楽と同じように分析しています。
April 2003 by Masatsugu Sakurai