| Japanese | English |
計測日 | 2002年10月30日 |
スピーカー | Omni-directional speaker, KENWOOD OMNI 5 |
マイク | SONY ECM999 |
マイクアンプ | DAT TASCAM DA-P1 |
ノートパソコン(信号発生用) | SONY VAIO PCG-R505R |
ノートパソコン(入力分析用) | DELL INSPIRON 7500 |
OS: | Windows 2000 Professional |
測定分析ソフト | DSSF3 |
音響機器を調べる場合には1KHzの正弦波信号を使用するのが一般的です。正弦波信号は最も単純な音声信号であるため、歪み、ガリ、フウ、フラッターのピッチ誤差、レベル変化など、信号の変化を最も敏感に表現してくれる、非常に簡易で便利で案外シビアな測定器です。(「音響映像設備マニュアル」1997年版、メンテナンス測定 267ページ)
信号の正確性の確認は測定の基本原則です。
VAIO側でのRA(リアルタイムアナライザー)のSG(シグナルジェネレーター)で1kHzの正弦波を出力します。VAIO側でのオシロスコープで1KHz正弦波をモニターしています。
VAIO側でのピークレベルメメーターです。前図のオシロスコープは、ミキサーの出口での波形のモニターでした。試験信号はミキサーからヘッドフォーン兼用のアナログ増幅アンプを経由して、ヘッドフォン出力端子からそこにつながった、アンプ内蔵の無指向性スピーカーOMINI5に出力されています。
INSPIRON 7500側でのオシロスコープのモニターです。SONY
ECM999 マイクから、TASCAM DATマイクアンプを経由してLINE IN入力端子から取り込んでいます。
INSPIRON7500側での同パワースペクトラム表示
VAIOのSGです。方形波を出力しています。
VAIO側でのオシロスコープで1KHz方形波をモニターしています。
INSPIRON7500側でのオシロスコープのモニターです。
INSPIRON7500側での 方形波のパワースペクトラム分析表示です。
この部屋の暗騒音のパワースペクトラムです。
すべての周波数のチェックとなると、いちいちシグナルジェネレーターで操作していては面倒なので、ピンクノイズを使用します。1/3オクターブ分析器(実時間分析器)を使ったすべてのスピーカーの試験の適正な試験信号はピンクノイズです。ホワイトノイズは高い周波数で過大なパワーを供給し、ドライバーを損傷することがあります。(「サウンドシステムエンジニアリング」 ドン・デイビス著)
ピンクノイズを出して、1/3オクターブバンド分析表示。水平に表示されれば、周波数特性がフラットといえます。これは理想です。ただ、最近のハイエンドオーデイオスピーカーは、周波数特性より、スピードの速い、応答特性を重視しています。といっても、周波数特性も決して悪くはありません。
下図はこのスピーカーの周波数特性です。周波数特性は人間の可聴領域は満足していますが、ハイファイではありません。低域も高域も下がっています。明瞭度の高い無指向性スピーカーです。
VAIOのヘッドフォン兼用アナログアンプの性能と、部屋の音響特性が影響しています。ただ、この場合はスピーカーの周波数特性よりVAIOのヘッドフォン兼用アナログアンプのほうが、性能がいいので、測定結果にはそれほど影響はありません。部屋の影響という点では、無響室が理想的です。
20~20,000Hzを1.8オクターブ秒で正弦波をスイープさせます。
スイープ信号と 3次元表示は、最も優れたスピーカーのテスト方法です。スピーカーのクロスオ-バーネットワークなどの時間的なつながり具合や、周波数変動に対する時間応答など、この測定結果はいろいろ啓示するものが多いといいます。(「サウンドシステムエンジニアリング」 ドン・デイビス著)
スイープを3次元表示しています。時間が進むと一番手前から後ろのほうに動いていきます。前の図を後ろから見た形です。時間方向を逆転させました。
ホワイトノイズを出力し、スピーカーの周波数特性を測定しました。
縦軸をズームし、周波数に対しての音圧レベルの変化をわかりやすくしました。
April 2003 by Masatsugu Sakurai